弟の結婚式に列席した統合失調症寛解の息子

先日息子は弟の結婚式に兄として列席しました

当日は、新婦のご家族に「何か飲みますか?」と声をかけるなど気遣いを見せており、優しい一面を発揮していました。

息子は1年以上前からこの日を楽しみにしていました

弟から結婚式への招待があったこのころ、息子はアカシジアが強く出ており落ち着いて座っていることが難しかったので、正直わたしはとても不安でした。

コロナ渦での結婚式は2部制で執り行うことに計画されており、身内だけの食事会は状況的に息子への質問が集中するのではないかとわたしは余計な心配をしていました。

しかし、息子は薬も減薬され、アカシジアを和らげる薬も処方され、なにも心配ない状態で式当日を迎えることができました。

結婚式が滞りなく執り行われた事に心からホッとして帰りの車の中でわたしは緊張がほぐれ放心状態でした。

ふたりの息子が笑顔で並んでピースをしている写真を見て、これ以上の幸せはないと思いました。

結婚式直前│次男が息子(長男)の体調を気遣う!

式の数日前、次男から「兄貴は大丈夫かな?」と電話がありました。

次男にとっては一生に一度の大切な日です。
次男同様わたしも息子の体調を心配していました。

息子はそんな心配をよそに式の2日前に就労移行支援事業所の支援員と企業見学に行ったりと自分のペースで毎日を送っていました。

息子は寛解│治ったともいえる完全寛解

寛解とは統合失調症の症状が落ち着いて安定した治ったとも見える状態です。

仕事でバタバタと落ち着かず過ごしているわたしが式当日の細かなことを息子と確認していなかったので、息子の方から「大丈夫?交通手段とかどうなっているのか教えてね」とチェックが入りました。

服薬については過去にサボったりして心配させた息子ですが、安心して結婚式に列席するためこの2ヶ月は忘れずに薬を飲んだそうです。

式の3日前はクリニックの受診日だったので医師に飲酒について確認をしたようです。

「いいですよ」と返事があると期待していたのですが、医師からは「止めておきましょう」と言われたようで「意外だった」と残念がっていましたが、約束を守ってノンアルコールビールで乾杯をしていました。

新婦の妹さんとラインを交換?弟が心配だからだそうです…

冒頭でも書きました通り、息子は新婦のご家族に「何か飲みますか? 」と声をかけるなど気遣いを見せており、新郎の兄ちゃんとして頑張っていました。

食事会でも自ら進んで話題をふったり弟に対して親しみを持って明るく接していました。

食事のマナーについても意識をしながら美味しい食事を楽しんで食べていました。

まるで病気を発症する前の息子のようでした。

会食を終え、式が済み、ホッと一息ついた帰りの車の中で、

「妹さんと(新婦の)ライン交換をしたよ」というではありませんか。

「えっ?なぜ?」と聞く私に、「なにかあった時のために!」

わたしは思わずふっと笑ってしまいました。

先回りして対処しない!息子の人生は息子が楽しむためのもの!

案ずるより産むが易しとはよくいったものでわたしや次男の心配をよそに息子は結婚式を楽しんでいました。

わたしの悪い癖でいつも物事を勝手に予測して先回りして対処するという事をよくやります。

これは息子のいや息子だけでなくわたしに関わる全ての方に対して必要のないことなんだと実感しました。

息子が自由に人生を楽しめるように、そして息子が困った時にさっと動けるようにわたしは自分の健康に気を付けながら、わたしも自分の人生を楽しもうと今日は心の底からそう思いました。

さて、なにをしよう?
楽しいこと…。

もし不調になったらその時に考えればいい│とりあえず一歩も二歩も引いてみる…

新郎新婦のはからいで心から楽しいひとときを過ごすことができた結婚式。

幸せだな…ありがたいなと思いました。

息子がここまで回復できたのは、人薬だと思います。

まだ、妄想が残っている状態の息子に対して優しく接して下さった温水プールの高齢者の方々、就労移行支援事業所の支援員さん、相談支援専門員さん、息子の高校生の頃のお友達、そして彼女さん。

今後、もしも症状が悪化することがあったらその時に考えればいい。
いまは息子から一歩も二歩も離れたところから見守ろうと思っています。

退院した当初と違い、息子のまわりにはたくさんの味方がいます。

息子の味方はわたしの味方です。

だから大丈夫。

今後もうみさんのブログを楽しんで読んでいただけるように発信していきます。

よろしくお願いいたします。