29統合失調症の息子とふたり暮らし│退院後2年3ヶ月が過ぎ

息子が統合失調症を発症し1度の入院を得て現在2年と3ヶ月が過ぎました

息子が退院後数ヶ月は、息子と同様に私も眠れなくなってしまい、隣の部屋にいる息子の部屋で物音がするとそれだけでドキドキしていました。

どうして息子ばかりがこんな病気になってしまったのか?ととめどなく考えを巡らせ、私の育て方が悪かったのだろうと自分を責めました

ふたり暮らしのため仕事をしなくては生活できないのに、息子を置いて仕事に行くのが不安でしばらくは短期の派遣の仕事をしながら食い繋ぎました。

いざ仕事に出ても携帯が気になり落ち着きませんでした。

そんなギリギリの精神状態で日々を送る中、ハローワークで見つけた障害者支援員の仕事に巡り合い、息子と同じ障害を持つ方の支援を行う事で息子の将来に希望を持つことが出来ました。

統合失調症でもこんなにも頑張っている利用者さんがいる、入退院を繰り返しても今を必死で生きている。将来に向かい前向きに生きている。

みなさんから私はパワーをもらいました。

更に多くの研修を受ける事によって病気に対する知識や息子に対する対応方法を学び、私の気持ちの持ち方も前向きに大きく改善されました。

統合失調症の息子の主治医について

息子の主治医は息子の味方という信頼関係のもと現在も治療を続けて下さっています。

当事者の息子の許可なく家族であるわたしがクリニックを受診することは出来ません。

息子の事で相談があっても息子の許可がなければクリニックの受診は出来ないわけです。

症状が安定せず息子の受診の付き添いで同席した時も医師から息子の様子を聞かれない限り、私は何も話さずクリニックを後にしました。

息子は医師を信頼しています。私も同じ思いでいます。

息子の症状が少しずつ良くなっていったのはこの医師のおかげだと私は思います。

息子の近況を医師に伝えるため私はA4の用紙に伝えたい事を書き、受診のたび息子に持たせていました。
内容を息子にも読んでもらい、承諾してもらってから渡していました。

息子にしてあげられる事│私にできる事はありますか?

息子が病気を発症した時に私は主治医に聞きました。
「今はない」そう医師は答えました。

それを聞いて私は自分を責めました。

今となってはもう遅い
そう言われた気になりました。

息子の人生

忘れられない言葉があります。
心に大きなしこりになっています。

以前、息子と車の話題になりました。

現在はバイクに乗っている息子ですが将来的には車を購入したいのだろうと思い私から話しかけました。

うみ

ねえ、車欲しいでしょう?
どんな車に乗りたい?

息子

そうだね、軽かな?
でも今はまだ早い。
車はもう少し先かな?

うみ

軽でいいの?
もっと大きいの乗りたくない?

息子

うん、来世でいいよ。

息子はさらっと言いましたが、私は返す言葉が見つかりませんでした。

息子の人生はこれからです。
まだ、26歳です。

障害者支援員の私

私は仕事にやりがいをもっています。

多くの利用者さんと信頼関係を結ぶために私は今もめいっぱいの努力をしています。
利用者さんは私をよく見ています。
アンテナが高く感じやすい方ばかりです。

支援員の仕事を長年されている大先輩とも出会い、社会資源についても学びました。

私はガチガチの頭が少しだけ柔らかくなりました。

どうしようもできないことに意地を張らなくなりました。

祈るほどに願う事

統合失調症の特効薬が見つかり完治できる病気になる事。

そして病気への理解が深まり助け合える世の中になる事。

息子が自分の未来に希望を持てる事。

未来を信じたいと思います。
私ができる事ならなんでもやりたいと思います。

うみ

最後まで読んでいただきありがとうございました。
今日は宿直勤務、夕方から出勤です。

頑張って行って参ります。

あなたも今日一日頑張ってください。